
「破産するなら弁護士に相談すれば安心だろう」――そう考える経営者は多いものです。
もちろん弁護士は法律の専門家です。しかし、実際には破産案件は弁護士にとってリスクが高く、依頼者の利益と弁護士の立場がズレることがあります。
その事実を知らず、言われるがままに進めてしまうことが依頼者にとっての不幸の始まりになりかねません。
本記事では、弁護士に破産を依頼する際に気をつけたいポイントを整理します。
弁護士が「破産案件」を避けたがる理由
破産手続きは依頼者の人生を再建するために重要な一歩ですが、弁護士にとっては負担やリスクが大きい案件でもあります。
- 報酬と労力のバランスが悪い
手続きや債権者対応の負担が重い割に、報酬が見合わない場合が多い。 - 免責不許可事由のリスク
ギャンブルや特定の取引が絡むと、免責不許可となる可能性があり、弁護士にとって懲戒リスクになる。 - 依頼者が追い詰められている
破産直前の相談は感情的になりやすく、トラブル化する危険がある。
このため、弁護士の側には「なるべくリスクを取らずに済ませたい」という心理が働きやすいのです。
依頼者の利益と弁護士の立場のズレ
依頼者が望むのは「少しでも有利な条件で再出発すること」です。
しかし弁護士の立場からは「免責不許可や懲戒リスクを避けたい」という動機が強く、両者の間でズレが生じることがあります。
- 弁護士が“早めの破産”を推奨
本来なら別の選択肢もあるのに、依頼者にとって不利なタイミングで破産に誘導されることもある。 - 資産処分で過剰に慎重になる
依頼者が不要な財産まで手放す羽目になる可能性がある。
こうしたズレを放置すると、依頼者の利益が守られないまま手続きが進んでしまいます。
依頼者が気をつけたいポイント
弁護士にすべてを任せるのではなく、自分自身でも最低限のチェックポイントを持つことが大切です。
✅ 破産依頼前に確認したいこと
- 破産以外の選択肢も説明してくれるか?
任意整理や民事再生、事業譲渡などの可能性を示してくれるかどうか。 - メリットとデメリットを両面から説明してくれるか?
「破産しかありません」と断定する弁護士には注意。 - 過去の破産案件の経験を確認する
経験豊富な弁護士ほど柔軟に対応してくれる可能性が高い。 - リスク回避ばかりを強調していないか?
「自分の立場を守る」だけの姿勢が強い場合は要注意。 - セカンドオピニオンを取る
一人の弁護士の意見に依存せず、複数の専門家の意見を聞いて比較すること。
まとめ
破産は依頼者にとって人生を左右する大きな決断です。
弁護士に依頼すること自体は正しい選択ですが、「任せれば安心」と思い込むのは危険です。
依頼者自身が最低限の知識を持ち、主導権を失わないことが、人生再建の第一歩につながります。
倒産ホームランプロジェクトでは、経営者が弁護士や専門家に振り回されることなく「自分の意思で正しい選択ができる」ことを重視しています。
破産を考える前に、まずは状況整理と選択肢の確認から始めてみてください。
